なぜ、W210なの、なんて質問が多いのですが、

W210に乗っていると疑問、質問をけっこう頂きます。確かに珍しい選択ですよね、

ストレートに言えばW124 E500 92年のポルシェラインか、95年のLTDが欲しい。(内装の模様は勘弁ですが)

これがそもそもの発端、最善か無かを標榜した最後のメルセデス、これは事実だと思います。
以前にW126 Sクラスにも300SE 560SELと乗り継ぎました。ほんと素晴らしい完成度、妥協のなさです。
問題といえば、きちんとメンテナンスしていかないと崩壊してしまうことでしょうか。
足回りのプッシュも的面にヘタリますし、ステアリングダンパーも定期的に抜けてしまう。エンジンマウントの寿命も重たいV8では3,4万キロ。
さらにエンジンだってバルブシートが減ってオイルを食いだしたり、維持にはかなり気を使いました。

だからこそ、W124のE500、スーパーセダンが欲しいと思うのです。

ただ、探してみるとかなりの荒れよう、100万円アンダーででているものは危険なほど使い込まれたか、事故をいい加減に修復したもの。
天井が垂れたままなんて個体もありました。
いい個体なんて誰も手放さないですよね、これから価値が上がることは歴然としているし、減りこそすれど増えることはないビンテージ。

となると、とてもスペシャルな個体が気になってしまう。W124 E60 AMG 押し出しが強いわけではなく、もともと4人乗りのE500と比較してもスペシャル感がとりたてて高いわけでもない。

でも、これまで、W140 7.0 AMG R129 SL55 R230 SL55 と、AMGスペシャルさを知ってしまっていると、この6リッターM119エンジンに惹かれてしまうのです。

もともとは、W124 のE60、鉄板のスーパーセダンが欲しかったのです。
でも、このスーパーメルセデス、意外と乗ると不満点もあるもので、2速発進の4速ATは、実質3速ATなわけですし、旧式なLHジェトロのエンジンはちょっと滑らかさにかける。それでいて熱対策的に大丈夫かと不安もある。

安普請メルセデスと言われても、不人気シリーズと言われても、W210だと、けっこう改善されているのですよね。トラブルが少なくはないが、電子制御5ATは、1速発進でかなり元気のよい加速をしてくれるし、高速でのハイギヤーもありがたい。
ダイレクトイグニッションに、モトロニック、かなり現代的にアレンジされているんですよね。もちろん、フルオートのエアコンも快適です。

さらに決め手は半額以下の値段でしょう。
いいですね、この地味で不人気のW210 E60 かなり気持ちのいい加速してくれます。すべてに懐かしい感覚のパワーの出方ですし、NAの6リッターDOHCというコンペティションなスペックが最高なんです。